
Room 206
206号室
やぁ。ここでは、"君"に協力してもらった観察記録についてまとめているよ。
彼らへの質問も僕が代わりに聞いてきてあげたんだから、少しは感謝して欲しいのだけど。
挙句の果てには「まだいたの?」って顔をされたんだから。本当、みんな冷たいよね。
※全ED回収後の閲覧を推奨


▼ユリへの質問・メッセージ
ED1をやるまでは「ただただ神聖視されている謎の少年」という印象だったユリくんの素性が明かされた時、思わず泣いてしまいました。遺書のシーン、夏組のすれ違いが悲しくて切なくて大好きです。
Q, ユリがどうして日本文化を好きになったのかを知りたいです。
A.
彼はもういないので代わりにお答えします。
ユリの父親は海外出張が多く、その時偶々日本のお土産(カステラや着物等)を持ち帰ったことがきっかけです。
それと、本編には登場しませんでしたが「一度で良いから本物の日本犬を見てみたい」というのが、生前の彼の夢の1つでした。
トナカイは手に入ったのにね……。
Q. ユリとクラウスとレニーの出会いの話も知りたいです。
A.
ユリとクラウスは同期、且つポラールを目指す者同士(ユリは目指していたわけではありませんが)ということで自ずと関わることが増え、自然に仲良くなっていきました。
真面目なクラウスと、世間知らずで少し抜けたユリは案外相性が良かったようです。
登場する生徒の誰よりも先にシュテルンツェルトに居るレナードは、自分の「家」を活気溢れる楽しい場所にしてくれたユリを半ば盲信的に慕うようになります。
但し、その頃は当然作中程「ユリ信者」ではなく、単に憧れと「頼りになるお兄ちゃん」のような認識でした。
つまり、クラウスもレナードも、自然に「ユリ」に惹かれて仲を深めていったという具合です。
この辺りの描写は今後何かしらの補完が出来れば良いな……と思っています。
Q. もしもユリくんが生きていて、アデルくんがシュテルンツェルトに来ていなかったらどうなっていたんでしょうか。
A.
これに関してはエピローグのあとがきにも書いてある通り、作者の中では答えが出ています。
ですが、これだけはどうしてもプレイヤーの皆様の想像に委ねさせて頂きたいです。自由に考察して頂いて構いません。
Q. ユリくんってピアス(イヤリング)してますよね!?あれがどうしても気になります……。
A.
イヤリング……と見せかけて、あれ実はピアスです。開いてます。
今となってはアンデル家に伝わる宝飾品(パライバトルマリン)としていますが、裏話的な事を言うなら、「初期のキャラデザから外すに外せなくなった要素」ですかね……(笑)
ユリは本来Sacred Syndromeの為に生み出したキャラクターではないので、他キャラクターと比べると異質ではあるんですが……。
尚、そのピアスは今クラウスが持っています。
Q. ユリがベルに渡した指輪は好意もあったということでしょうか?
ミシェルがアデルに「アデル君そういうところは~」みたいなことを言っていたので。
A.
一応俺が答えるよ。
結論から言うと、確かにあいつはベルが好きだったんだと思う。信頼もしてた。
傍から見たら……だけど。
ずっと曖昧にはぐらかされてたけど、あいつからの手紙とか、ベルからの話を聞いたらもう殆ど確定じゃないかな……本当のことはもう分からないけど。
俺もクラウスに概ね同意かな。
ただ、俺としては「何てものを遺していったんだ」とは思うよ。
だってあんなの、ベルが忘れられるわけがないじゃん。
別にユリを責める気はないけど、ある意味あれは一生のプレゼントだと思うよ。
お互いにね。
兄さん、それくらいに。
ユリ様の事は、今でもお慕いしております。素敵なものを頂きました。
へぇ~~?
ミシェルさんは相変わらずですね……。
Q. ベルとユリの惚れたきっかけが知りたいです。
A.
ユリがベルに抱いていた感情が果たして本当に恋心だったのかどうか、今となっては誰も真相を知らない状況ではありますが、「好意」があった事は間違いないのでその前提でお話します。
ベルはお分かりの通り、ミシェルの妹です。
彼女が「あの」ミシェルの妹であることは学長も勿論知っていますから、必然的に彼女の学長からの信頼度は高まります。
その為ベルは、他の使用人と比べてポラールシュテルンであるユリと関わることが多く、自然と仲を深めていきました。
当然彼女はユリはおろか生徒達と深く関わるつもりはなく(女性でもある為)、使用人として一線を引いた距離を保っていましたが、ポラール時以外でのユリのあまりの天然(ポンコツ)ぶりには少し気が緩んでしまったのでしょう。
そこで初めて笑いを見せたベルに、ユリは思わず……ってところでしょうか。
やむを得ず大人びてしまったユリにも、ちゃんと年相応に少年らしい部分はあったみたいです。
一方ベルの方はというと、ユリの事を慕ってはいますが恋愛感情とはまた少し違うかもしれません。
今も主人と使用人という関係を守り続けていますし、仮にユリが生きていても恐らく恋人関係になることはなかったのではないかと思います。
ユリもユリで、生きていたら思いを伝える事はなかったかもしれません。やっぱり変に律儀なので……。
指輪を渡せたのは、『これが最期だ』と分かっていたからでしょう。